2012年7月27日金曜日

第3回「チャレンジ! 鳥取カレー挑戦記」その1


日本一カレー好きな鳥取市民に愛される

「鳥取カレー」の個性を“超実体験”する!



 日本の夏といえば、やはりカレー! 実は鳥取市は総務省家計調査の一世帯あたりのカレールウ消費量で1位※に輝いたことのあるカレー好きなマチ。市内には喫茶店から食堂、さらには居酒屋にまで“オリジナル&手づくりのカレー”が数多く存在し、2005年には市民団体「鳥取カレー倶楽部」も発足し毎月0(レー)の付く日を「鳥取カレーの日」に制定するなど、カレーで地域をPRする活動もさかんである。
 ちなみに鳥取カレーとは先の市民団体「鳥取カレー倶楽部」の登録商標であり、その定義とは
 ●鳥取産の素材を使い手づくりしたカレー
であるという。しかし専門店ならいざ知らず、食堂や喫茶店で“手づくり”となると、本気度は相当高いといえるだろう。 どこまで華麗なる味なのか、早速いただてみよう!
 
※平成17‐19年平均、平成21‐23年は2位。
 


鳥取カレーの玄関口「喫茶ベニ屋・チキンカツカレー」






美味しいカレーは結構ある、人に薦めたいカレーもしかり。ただ“どうしても食べたい”と衝動をかき立てるカレーといえばここだ。鳥取人にカレーと聞けば真っ先に出てくるのがこちら「喫茶ベニ屋」のカレーである。
半世紀以上続くルウは徹頭徹尾オリジナル追求し、独特の色と密度(といいたい)を誇るもの。鳥取カレーをこよなく愛する、地元で話題の戦隊「カレーンジャー」とともに、その“ヤミツキ度”に迫った!







鳥取市の注目戦隊が案内

鳥取人太鼓判“カレー”


あのマツコデラックスの深夜番組にも(VTRで)出演した、五色の衣装をまとった鳥取市を代表するキャラ・カレーンジャー。目指す「ベニ屋」は、鳥取市中心市街地・若桜街道沿いにある。「鳥取のカレーといえば、まずココだがな、ベニ屋のカレー!」と即答。ちなみにリーダーはブルーなのだ。







まちの喫茶店の“看板”

それは「チキンカツカレー」

鳥取人が半世紀にわたり愛し続ける空間は、見事なまでに「まちの喫茶店」。カレーンジャーが席を取ったのは奥。そこでオーダーしたのは30年ほど前に誕生した「チキンカツカレー」。2005年から「鳥取カレー」のひとつとして紹介されたことをきっかけに、今やベニ屋の“看板”となった逸品だ。






甘く辛く!旨いッ!!

「間違いない」味


トンコツを丸一日煮込み、小麦粉じっくり炒めスパイス&ビーフも入れてじっくり煮込んで寝かすことを繰り返し“10日間”かけて完成するカレー。「創業(昭和23年)の時は(インスタントカレーや固形ルウなど)何もないところから作りましたが、今でも手づくり。だから世界にここしかない味」(店主・平田瑩壹さん)。






カツ・ルウ・ライス

3つの味が大主張する!


ベニ屋のチキンカツカレーはカツが“絶妙”なのである。ササミを使い叩いて伸ばしてサクッと食べやすい、その厚さが絶妙だ。ちなみにカツは“ルウの上”にのるのがベニ屋流。一見“カツライス”にように見えるが、これは「カツを活かすため」(店主)という考えから。特製パン粉でサクッとしたカツのファン多し!

(メモ)★特製パン粉は「目が細かく油の入りが少ない」、あるサイズのものを使用。先の平なカツと併せて「サっと食べられていい」と、昼の忙しい時間に食事する人にも配慮されたものなのだ。





カレーンジャーが語る“鳥取カレー”の魅力


ベニ屋のカレーを時系列に言うとこうなる。~ひと口目はほのかに甘く、ひと口ごとにジワジワと辛みが広がり、合間にカツがサクサク、そして気がつけば完食~。ただこれは「鳥取カレー」の第一歩なのである。「華麗なるカレー多くがあるのが“鳥取カレー”の世界。毎月0(レー)の付く日は鳥取でカレーを食べよう」(カレーンジャー)





「チキンカツカレー」(750円)/喫茶ベニ屋(鳥取市)


●取材メモ
デビューから約30年、この味を求めて毎日通う人、帰省のたびに訪れる人、さらには「40年ぶり、30年ぶりに訪れる人もおられますね」(店主・平田瑩壹さん)という“記憶の逸品“。鳥取カレーの名が広まるにつれ全国から訪れる人も増えたが、鳥取の夏まつり「しゃんしゃん祭り」の日には”新旧“多くの客人がひっきりなしに訪れる。ちなみに持ち帰りOK(ルウのみも可)。カレーと並ぶ名物はココア味の「インド氷」もぜひ。
住:鳥取市末広温泉町151
営:8:00~19:00
休:水曜
0857-22-2874

その他の情報はこちら
老舗カレー屋のかき氷「喫茶 ベニ屋」





(メモ)★店主・平田さんに「鳥取人のカレー好きな理由」を尋ねると「海・山の幸が豊富に揃い、それがまたカレーに合いますからね」。豊富な食材があることは“カレー好き”になる素地を作るのかもしれない。