2012年5月30日水曜日

第1回「鳥取ホルモン焼きソバ巡礼」その2

鳥取駅から徒歩数分。ランチタイムに「鳥取ホルモン焼きソバ」が食べられる人気店

「鳥取ホルモン焼きソバ」のお店といえば、夕方から営業するお酒中心のお店、というパターンが多いが、こちら「お好み工房 こな」は、お好み焼きを中心にした高校生も通うお店。親しみやすさが売りだ。休日は県外客も多いというのもうなずける。
早速、おいしい風景へとご案内。


まずはパイプと玉ねぎ。
パイプ(小腸)と玉ねぎを炒め、脂のうまみと香りを出す。「ジューーーーッ!」という脂の音と、ハガシ(金属製のヘラ)のリズミカルな音が食欲をそそる。



タレを少々、そして麺を投入。
香り付けのために少量のタレを少したらす。香りが良い。味噌ダレは少し甘めでコクがある。ニンニク控えめ、辛みも少なく女性にも人気の味だ。



もやしとニラ、最後にタレ。
火が通ったら、もやしとニラを投入。全体に味をなじませる。



盛り付け。
手早く盛り付け、フライパンに載せて提供される。



パイプがデカい。ご飯に合ううまさ。
親しみやすい甘めの味だが、香りとコクがありご飯が進むタイプの「鳥取ホルモン焼きソバ」だ。(ご飯は150円)


「ホルモンそば」(690円)/お好み工房 こな(鳥取市)

取材メモ
2006年オープン。創業50年以上のお店が珍しくないホルモン焼きソバ店としては新しいお店。客層は広く下は高校生からというだけあって、店構えと味はとても親しみやすい。ニンニクと辛さは控えめ、ごま油の香りとコクを重視した味付け。ご飯(150円)との相性はバツグンだ!

住:鳥取市末広温泉町773
営:11:30〜24:00(オーダーストップ23:30)
休:無休、ただし1/1は休み
URL:http://tottori-kona.com

鳥取食録 2009-08-31















常盤木(ときわぎ)のごとく永久不変な初代からの受け継ぐ味噌ダレ、季節の野菜と大粒ホルモンを楽しむ名店

この日は晴天でうっすら汗ばむ程の陽気、ガッツリ昼食を摂りたくなった。「ああ、大粒プリプリのホルモンが食べたい」そう思った私は鹿野町を目指して車を走らせた。そして昭和49年創業、ログハウス風の外観が目を引く鹿野町の名店『豊紀和』に到着した。



席に付きさっそくオーダーした。ビールが欲しかったが、さすがにあきらめた。




投入されるホルモンは網焼き用の大粒。
キャベツにタマネギ、さらに…!

プリプリとしたパイプとテッチャンは網焼き用の大粒なものだ。野菜はキャベツとタマネギが定番。そして季節の新鮮野菜を足す。この日は、今が旬のニンニクの芽が入れられた。ホルモンと野菜は別々に炒めるのがここの流儀だ。






麺で野菜を蒸し焼き、粉カツオが振られる。

麺は野菜を覆い隠すように置かれ、すかさず粉カツオが麺にだけ振られる。野菜を蒸すかの如く絶妙の間が置かれて、秘伝の味噌ダレを全体にかける。
ここからが時間との勝負だ。麺のみを手前に引き下ろし、野菜とホルモンがやっと“ご対面”となる。それを一気にかき混ぜていく。そして麺はその隣で焼かれていく。





複雑な焼きの工程を経て完成。

ただ焼くだけではない、分けて焼くという素材の味を最大限に活かすための職人の技を見せてもらった。



焼き完成。皿に盛り付けもうひと仕事

ソバ、具の順で皿に盛る。そして全体にもう一度味噌ダレをかけ、青のりをまぶして完成。青のりとニンニクの芽の緑が鮮やかな「鳥取ホルモン焼きそば」だ。



「ホルモンやきそば」(850円)/喫茶・定食 豊紀和
豪快に脂がはみ出すパイプはもちもちプリプリ。テッチャンの違う食感もありホルモンの旨みが倍増する。旬のニンニクの芽のシャキッとした食感と、タマネギのシャリシャリした食感も新鮮だ。麺だけに許された粉カツオが風味よく、全体にコクと深みを与える。これは甘くスッキリした味噌ダレを活かす、やさしい味の逸品だ。女性に人気なのもうなずける。

住:鳥取市鹿野町今市寺ノ前1509-2
営:9:00~21:00
休:水曜、祝日の場合営業
電話:0857-84-3048

過去の投稿
鳥取食録 2009-08-31






まだまだあります! 鳥取ホルモン焼きソバ提供店。
今回取り上げた3店を含む全29店を一挙ご紹介しています。



2012年5月29日火曜日

第1回「鳥取ホルモン焼きソバ巡礼」その1


鳥取県東部で半世紀愛されるガッツリ系麺 
「鳥取ホルモン焼きソバ」の魅力に迫るッ! 




 「この香りが来ると、もーたまらん!」という品がある。さしずめ鳥取県東部の人々にとって、それは何か言われれば、迷うことなく「ホルモン焼きソバ」だと言いたい。


鳥取ホルモン焼きソバの定義
(「鳥取食探」編集部調べ) 
  • 「牛ホルモン」(主にパイプ(小腸)を入りの焼きソバ 
  • タレは味噌系をベースに各店が独自にブレンド 
  • ガツンと食す(ビールと好相性)もよし、焼肉や宴席の締めによし、 おかずとしてご飯にもよし 
  • 県東部にあり、約50件程度で食べられる 
  • 焼き肉店から鉄板焼き店、また大衆食堂や居酒屋でも人気の品 
 ホルモン関連のご当地麺といえば、岡山県津山市や兵庫県佐用町の「ホルモン“うどん”」がメジャーだが、鳥取はソバ!一度食べ出すと止まらないヤミツキな逸品をとくとお見せしよう! 




因幡人、心の味「まつや・ホルモンそば」
場所だけでいえば見逃すことも考えられる、しかし鳥取のホルモン喰いなら間違いなく通い、かつ絶賛するのが「まつや」である。香り、色ツヤ、そして目の前の鉄板でジュワッと焼き上げるホルモン焼きソバは“付けダレ”につけていただくスタイルだ。 





鳥取県の誇る“ゆるキャラ” 因幡のご当地麺を食す!
存在感たっぷりのトリピーが向かったのは鳥取市吉方温泉町にあるホルモン店「まつや」。 初めてのホルモン焼きソバだが、「鳥取県のトリピーだでぇ、ゆるいところ見せるでぇ」と、相当期待をしているようなのだ。



昭和を感じるカウンター 目の前で焼いてくれます
店内に入ると、そこは誰が何と言おうと「ザ・昭和」。カウンターと一体化した鉄板は、「鉄板に合わせてカウンターを作った」というというもの。両サイドがL字ゆえ、4人で会話することもできるぞ。



まずは“ホルモン” 小腸(パイプ)を焼く
まつやのホルモン焼きソバのメインの具は時代ととともに変化し、現在は鳥取牛のパイプ。プリプリで噛めば甘さが浸み出すパイプは焼いている時から、モー(笑)食欲満開。ネギ、モヤシ、中太麺を入れて、さぁ仕上げだ~。



ホルモン焼きソバの命 半世紀続くタレ!
ニンニク、味噌のほか「ヒミツ」(店主)の調合した50年続く秘伝のタレで仕上げる。タレは辛めだが、実はホルモンから出る脂でマイルドになりベストの味になるという。計算されたこの塩梅は「まつや」だけの賜物。



ついに完成、これが鳥取人太鼓判 「ホルモン焼きソバ」なのだ!
ご覧ください!このジューシーさとボリューム。ちなみに「まつやのホルモンそば」は、店主曰く「最後に食べるのがオススメ」という。常連は“おでん→ホルモン(肉)焼き→ホルモンそばの順でいくそうだ。


TVチャンピオンも唸った! そしてトリピーの感動の声
プリプリの鳥取牛ホルモンと麺、野菜を一気にすくい上げて、秘伝付けダレに絡めて「いただきますッ!」。派手なリアクションはしないトリピーだが、コメントは「夢に出る味」と、ガツンと心を打たれたようだ。



「ホルモンそば」(600円)/まつや(鳥取市)

取材メモ
昭和40年頃から愛されつづける鳥取の代表的な庶民の味。具材は鳥取牛(パイプ)、モヤシ、ネギ(農家から直送の時もあり)とシンプルで、それゆえホルモンの旨味をふんだんに感じられる逸品だ。ちなみに付けダレがあるワケは「元々ホルモン焼き店だったから」(店主・橘幸男さん)。常連さんが(ホルモンに)そばを入れて焼いて欲しいといわれて誕生した経緯があるからなのだ。しかもこのタレはご飯にピッタンコ。お替りしたくなる味でもある。

住:鳥取市吉方温泉町4-432
営:11:00~13:30、17:00~22:00
休:日曜、祝日・祭日

鳥取食録 2010-05-31


鳥取発!各店オリジナルの味噌系タレを堪能『ホルモン焼きそば』
鳥取食録 2011-02-24